新日鐵住金ステンレス株式会社(所在地:東京都千代田区、社長:木下 洋、以下「NSSC」)は、耐久性に優れたクロム系ステンレス異形鉄筋を積極的に普及展開しています。4月1日に新経団連会館として竣工しました大手町地区第一次再開発事業C棟の外装材としてGRC*1パネルが取付けられました。そのGRCパネル内で使用される補強鋼材には普通鉄筋よりも高い耐久性が求められ、NSSCのクロム系ステンレス異形鉄筋:NSSD®410が今回採用されました。
今後、GRCパネル以外のプレキャストコンクリート部材にも本鉄筋の適用を進め、鉄筋コンクリート構造物の高耐久化を図るとともに、被り厚低減によるコンクリート部材の軽量化、構造物全体のスリム化を図っていきます。
鉄筋腐食による鉄筋コンクリート構造物の劣化・損傷を防止するため、海外ではステンレス鉄筋の利用が進んでいます。NSSCは性能・コストの両面で優れるクロム系ステンレス異形鉄筋(名称:NSSD®410)を提案し、国内での普及を図ってきました。建築分野では、神社仏閣など長寿命を求められる歴史的建造物、200年住宅に代表される長期優良住宅の構造部材などに適用が予定されています。土木分野では、海水による塩害の厳しい沿岸橋梁、港湾構造物、融雪塩による損傷を受ける道路構造物などに適用検討を進めています。
GRCパネルはガラス繊維を複合した軽量・強靭なプレキャストコンクリート部材ですが、使用するセメントが低アルカリ性であるため内部補強する鋼材は普通鉄筋よりも耐久性に優れた鋼材が求められ、エポキシ樹脂塗装鉄筋などが使用されてきました。クロム系ステンレス異形鉄筋は低アルカリ性のコンクリート中でも安定的な耐久性を発揮し、塗膜保護を必要としないため現場での施工性にも優れていることから今回の物件に採用されました。当社のクロム系ステンレス異形鉄筋は、昨年3月に制定された「鉄筋コンクリート用ステンレス異形棒鋼」(JIS G 4322)を満足するとともに、建築基準法37条第2号の国土交通省大臣認定も取得しています。
NSSCはクロム系ステンレス異形鉄筋を各種プレキャストコンクリート部材に適用検討していきます。耐久性を確保しつつ被り厚を低減でき、部材の軽量・コンパクト化が可能となります。建築外装用のみならず構造躯体にも適用することにより施工性の向上、居住スペースの拡大を図ることができます。さらに塩害環境の厳しい土木構造物においても被り厚に頼らず、耐久性を向上させることが可能となります。コンクリート部材の軽量・コンパクト化は運搬性、施工性の向上のみならず、構造物全体をスリム化することも可能となります。
NSSCはステンレス鉄筋を活用した先導的な技術開発、普及活動を通じて鉄筋コンクリート造の信頼性を高めるとともに、コンクリート構造物の新たな価値の創造に貢献していきます。
[ *1:Glassfiber Reinforced Concrete ガラス繊維補強コンクリート ]
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